mi-tenn2005-11-16

jewels passed from mouth to mouth
菊地成孔ブルーノート・ツアー'05
QUINTET LIVE DUB feat.KAHIMI KARIE for OSAKA

菊地成孔 Naruyoshi Kikuchi (Saxophone)
坪口昌恭 Masayasu Tsuboguchi (Piano)
菊地雅晃 Masaaki Kikuchi (Bass)→急性盲腸炎のため代役に杉本智和さん
藤井信雄 Nobuo Fujii (Drums)
パードン木村 Pardon Kimura (Live Dub/PA)
カヒミ・カリィ KAHIMI KARIE (Vocals)
                                           
ステージから流れる音に混ざって自分の心臓の音がはっきり聴こえる。
ずっと待っていた。
愛しい音をずっと待っていた。
ただただ感じさえすればいいのに、どうすればいいかわからない。
自分があっちへ、そっちへ飛んでいく。
早く体中に音色が響いて。
目を瞑ると丁寧な指先が見える。
悲しいと泣けるのに、なぜ切ないと泣けないんだろう。
すごく切ないのに。
自分を誤魔化しきれない。
一人で舞い上がっているのかもしれない。
アンコールで、子供みたいに別れるのが嫌で溜め息をついた。
家に帰って玄関の鍵を閉めた瞬間に南米のエリザベス・テーラーを折れるほど抱きしめた。
ずっと前から知っているのに。
違う匂いみたいだ。

                                         
前回の大阪ブルーノートで聴いた演奏と比べものにならなかった。
時間を大幅にオーバーした今日の1st。
奪われた鼓動の後、何を聞いても、何を食べても上の空。
すごく気持良くて、久しぶりにジーンとした。

今日は一緒にライブに行く友達の工場が爆発して、2時間ほど待ちぼうけ。
茶店でイチゴを食べながら、炎の中走り回る友達を想像する。
なんだか大変そうだ。
彼女の好きなチョコレートを買いたくなった。
チョコレートを買ってブルーノートへ。
菊地氏には、いつものヤクルトを。
また会いたいな。