先日、人の噂話や、デシャバッタ話、半ば人の心を弄ぶようなゲスな話をして、帰り道、後味が悪すぎてヘドでも出そうなウンザリした気持ちになり、人と話す気が失せてしまい、本ばかり読む。ずっと読む。ひたすら読む。頭の上は本の山になる。
猫のチュー子が本の角にスリスリしてきて、どっと懺悔の念が横たわって本を読む私の体に圧しかかる。
良い後輩にはサポートするチャンスがあれば、サポートする。デシャバリは止めた。
自分の事を好きな人がいると聞いただけで、女性はだれだ?誰だ?と周りを気にかけているうちに、グンと綺麗に成っていく。夢のような宝のような、あの時間は楽しく、思い出になっても心嬉しい記憶だ。
しかし、誰が自分を思っているか知った瞬間に夢から覚め、魔法は解けてしまう。
リアルな計算が始まるのだ。
美しく成っていく女は大好きなので、「誰かあなたの事を大事に思っている人がいますよ」と葉っぱをかけた事に対しては、無責任だが後悔は無い。
昔の自分を重ね合わせ、名前の秘密は本人に決して明かすまいと思っているうちに、チュー子は本に埋もれて眠ってしまった。
また本を読む、まだ、少しばかり苦い。